また春に

卒業式のあとわたしの部屋まで袴姿を見せにきてくれた、次の日だった。 卒業旅行の、ツーリングだった。晴れて、海も山も見えて、とても充実していたそうだ。白浜に、行きたかったんだろうな。生きていたら、わたしはあの子の結婚式とか行っただろう。きれい…

最悪でいい

クライマックスで、期待してる音を、外す。外しまくる。イライラする。拍手なんかしない。こんなんで一万円か?時間もお金もかけて来ているのにこれか?N響の若手や実力者がすごい妥協して伴奏してるのがわかる。わたしでもわかる。ゲストの外国人の指揮者も…

わたしだけじゃない

相続の手続きまた失敗した。郵便局で住所変更が必要と言われたので、用紙に記入して、窓口の受付番号をきれいで優しいお姉さんの誘導でもらって、窓口に用紙を提出したら、印鑑が無いと言われた。それじゃ今日できませんと幽霊のように無感情に言って、わた…

変化

(これは数週間前にメモしてあった文章なんだけど)押入れの中は先月までは無かったような服たちで充満し、部屋にはなぜか布団がもう一枚敷かれ、見たこともなかった男が隣で寝ている。見慣れぬ半生のバラがちゃぶ台に飾ってある。難しい仕事ばかりたくさん押…

指輪を作る

わたしは普段アクセサリーはほとんどしない。でも一軒だけアクセサリーを買う店があり、わたしの持ってるアクセサリーはもらったもの以外ほとんどそこで買っていて、そこで閉店後に耳にピアスの穴まで開けてもらったこともある。もちろんその後、ピアスをし…

父眠る

父が夢に出てきて眠れない。そんな夜が続いてた。日中の仕事の質が悪過ぎ、耐えられず、上司にも正直に伝えて、おばあちゃんに相談に行った。離婚した後実家に戻った父が生前足繁く通っていたラブホテルのスタンプカードを見せられた。感づいてはいたが、父…

ここに消えない会話がある

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帰省

やっぱり18きっぷはきついな。途中まで調子良くても、終盤は辛い。 電車の中でパソコンしようと目論んでいたが、それも出来ず。ただ、本は読めたしiPhoneでメールは出来た。まぁ、移動はこんなもんか。新幹線で早く移動しても、到着して落ち着いた環境になる…

引っ越し!

引っ越しをした。この暑いなか。引っ越し準備は、ひとりで、迷い、選び、決め、ゆずり、捨て、梱包し、運んだりした。 筋肉痛になった。筋肉がついた。 2週間くらいかかった。迷いに迷った。汗をかいた。 友達や家族に電話してわめいたり、同じ寮に住む後輩…

いきおいで綴る!

なりふり構わずやってみること。腹が座ってきた。 自分の足でどこまで歩いてきただろう。 自分の手をどれだけ汚してきただろう。 孤独、無知、迷いや不安、焦り、たくさん複雑に抱えて、言語化できないもやもや抱えて。 自分でやってみるしかわからないこと…

トラッシュ

すべてのモノは、やがてゴミになる。 わたしもいつかは、灰になる。 でも、真剣な気もちでつむいだ思い出は、関係性は、けっしてゴミ(トラッシュ)にならない。今、ダンボール箱に囲まれ、寺田本家の五人娘を呑む。 荷物減らしを口実に。 平日、真夜中、23…

当り前じゃない

手続き、書類、制度、社会、世界。 いろいろなものに守られている。 いろいろなひとに守られている。雨降りの梅雨をぬけて、季節は蒸し暑い初夏へとむかう。 わたしは東や西を行ったり来たり、ちいさな世界で悩んだり苦しんだりしながらも、 いろいろなひと…

変身

自分が思って、動いて、ひとに会って、話して、ひとに動いてもらって、人間の世界ができる。 自然科学を中心に長年学んできたわたしにとって、人間の世界はまだまだ未知の世界だ。 自信を持つには勇気が要る。 自信を持ち続けるには、勇気が要る。 思いに自…

不穏なイントロではじまる

不穏なイントロではじまる。 のびやかな声は、等身大の女の子だ。 自分だけでなくて、老若男女の幸せを。 個人的な、日常生活の、ちいさなひとこまを。 だれもまねのできない強い強度で、精度できりとって、みんなのものにする。 ポップの力とロックの力を信…

目まぐるしい春

日増しに長くなる日差しの明るさやあっという間に咲いては散った桜、それらと裏腹の冷え込みに、いつまでも同じ服を着続けながら仕事を抱えてあちこちへ旅し、たくさんの人に会い、目まぐるしく春は過ぎた。よりよく生きようとして、わたし自身の環境を変え…

どきどき

どきどきするね。あいかわらずだね。 積み重ねてきたものがあるゆえにね。 それは苦労した自負心だね。どや顔で…失礼。 ひととひとが合意形成するエネルギーすごいね。パワーを感じる。ひとはつよくてやさしい。またひとを信じれる。結論が出るまで、不安だ…

初夏

生のにんじんをポリポリ。 生のきゅうりをポリポリ。 夏です。夕方になると涼しいです。 浴衣でも着たくなりますね。先日帰った田舎では、夜はかえるの大合唱。 はやく実現したい。 仕事をやめて田舎に帰る日。 いつか帰る日。それまでは、みっともなくても…

パワースポットへ

ガタゴトガタゴト、ローカル線にゆられ、新緑のうつくしさの中、パワースポットへ行った。 言語化できないすごいパワーをもらって帰ってきた。お金で解決できることと、できないことがあって、できないことの解決は本当にむずかしい。 人間関係の問題とか。 …

一皮むけろ

自信をなくした28歳はいたいたしいなりに。 それでも前へすすんでいくしかない。 ああ、ざつな言い方だ。 でも、変だな、足は地についてるし、手はこうして キーボードをまちがいなくたたいてくれるのに。ポテチでも食べよう。 としてたら、先週末呑み残し…

京都にて

京都にて からりと晴れた透明な空の下、遠く北の山は白く、まぶしい光が反射する鴨川デルタの亀の上でしゃがみ、わたしは友を待った。跳び石を、ひとつひとつスニーカーではね跳び再び出会った友は、見上げれば風邪をおしても笑顔だった。 スマートフォンの…

世界の色彩

「社会の規範やシステムなんか関係ない、わたしはわたし!他人にどう見られたって気にしない!」と思い、おろかに強情に生きようとしてきた時代が、わたしは長かったため、多くの男女は出会い、結婚し、家庭を築いてきたという社会の歴史が、この年齢になっ…

正直さ

友人の個展に行った。 [展覧会情報- 山本奈奈:title]ひとつの絵にも文脈があり、時代や社会や作者の歴史と繋がりがある。それを想うことで、「今・ここ」と「いつか・どこか」の世界を旅する。一方で、繋がりを無視して楽しむこともできる。実際に、慌ただし…

女がひとりで生きるということ

女がひとりで生きるということ ゲイル・ラトクリフ&ハミッシュ・キース著 関口和子訳女がひとりで生きるということ―すべては自分しだい作者: ゲイルラトクリフ,ハミッシュキース,Gail Ratcliffe,Hamish Keith,関口和子出版社/メーカー: 日本ヴォーグ社発売…

ジャッジメンタルということ

SEX AND THE CITYやLipstick Jungleのような働く女性がメインで登場する海外ドラマが大好きで、たびたびDVDを借りてきては、見ている。毎週1本借りる時期もあれば、連休や平日でもまとめてガッツリ見たり、そんなに借りるなら返すのも手間だし、買ってもよ…

母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き(信田さよ子)

母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き作者: 信田さよ子出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2008/04/10メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 314回この商品を含むブログ (72件) を見る母が重くてたまらない 墓守娘の嘆き 信田さよ子 自分が当り前だと思っていたこ…

雨の降り出し

見上げると、灰色のふくらみのちいさなもの、大きなかたまり、それぞれ流れながら成長してもこもこと重なり、空全体に広がって、厚みが増していく。もうすぐ来るな、と胸にひろがる。地面ちかくの大気は水分をふくんで皮膚に重く、かすかなにおいがたちこめ…

初夏からの読書たち

私小説 from left to right (新潮文庫)作者: 水村美苗出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1998/09メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 70回この商品を含むブログ (62件) を見る 小説を読む習慣がなくなっていた時にわたしはこれを読んで、ぎっしりとつまった書き…

初秋に

昼過ぎから部屋を出て、オープンカフェで手作りハンバーガーをオレンジジュースと食べて、ぐるっと散歩してから、自転車屋で空気入れを借りて自転車のタイヤに空気を入れて、図書館に寄って写真集を見て、夕方帰ってきた。数時間前は乾いた空気とあわい日ざ…

一段落

東京にうつり住み、働きはじめて1年と3ヶ月たち、ようやく仕事が一段落した。盆や正月もあったが、季節のうつろいの中で自分や人の気持ちを感じるには、細切れに感じられる時間ばかりが過ぎ、いたずらに生計を立てる活動に専念した。 桜の季節は2回あった。1…

女性のキャリアのつくり方

最近読んだ雑誌がおもしろかった。CREA 7月号 CREA (クレア) 2012年 07月号 [雑誌]出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/06/07メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (3件) を見る「新しい働き方は女性たちが作る」というちきりんさ…