ここに消えない会話がある
「ここに消えない会話がある」山崎ナオコーラ
誰にも気づかれずに朝起きて、夜寝る。
生きたい。
自分の大嫌いな価値観で充満した世界を捨てて、自分で歩くのだ。
ごはんが食べたい。あたらしい友だちがほしい。空の青や花が好き。
自分の仕事は誰からも評価されなくてもプライドを持つ。自分のミスは自分で謝りたい。
登場人物がここでかわした他愛ない会話は、永遠に消えない。
なぜなら、わたしの心にそれは残ったし、会話を抱えて誰もが生きていくのだから。
それは響きあい、伝わって、ずっとつながっていくのだから。
来週からまた仕事だ。あったかくして、出かけよう。